ゴルフクラブは、ヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツで出来ています。この中で、一番に目を引くのがヘッドでしょう。クラブの顔といえばヘッド。次に飛距離を出すためのエンジンと言っていいシャフト。そして最後に、グリップの存在があるという感覚のゴルファーが多いのではないでしょうか。値段的にもヘッドやシャフトよりも安いし、軽視されがちです。しかし、グリップこそがカラダとクラブをつなぐ唯一の接点ですから見逃すわけにはいきません。太さの違うグリップに変えただけで、ドライバーショットが劇的に良くなったということも珍しくありません。グリップの特性に注目して、グリップ交換でドライバーショットを進化させることも可能なのです!
グリップのチェックポイント
グリップは単にデザインで選ぶのではなく、その機能をしっかりと理解した上で選び、交換する時にも気をつけるようにしましょう。
グリップを選ぶ際に気を付けておきたいポイントのひとつはグリップの太さです。
いくら良いクラブでもグリップの太さが自分に合っていなければショットのブレが生じます。同じクラブでもグリップの太さによってショットの感覚や球筋がかなり変わってきます。
手の大きさに合ったグリップ選びはとても重要で、太めのグリップや細めのグリップでドライバーの球筋への影響がとても大きいものになるということを意識しておいて下さい!
グリップの太さは手首の動きや腕の動きに関係します。 手の大きな男性は太めのグリップを使用し、女性・ジュニアの方は細めのグリップを使用するのが一般的です。
しかし、手の大きさや感じ方は人それぞれで異なるので、太いグリップといっても握った時の感覚で選ぶしかありません。
グリップの太さによってボールは変化していきます。グリップの太さが、自分に合っているかどうかは、グリップを握った時に手のひら全体がグリップに密着して巻き付くような感覚になるのがベストです。
太いグリップの球筋への影響
自分の感覚で、太いと感じるグリップを使った場合、手首が使いにくくなるため、球がつかまりにくくなります。
つまり、ドライバーのヘッドがインパクトで開きやすくなり、ボールがスライスしやすいということです。
したがって、普段からスライスしやすいゴルファーは、太いと感じるグリップは使わない方が良いということです。
逆に、手首をあまり使わないドライバースイングで、ボールをしっかりつかまり過ぎる人、つまりフックボールや引っかけボールがでる人には手首の使いすぎを抑えられる太いグリップの方が良いということになります。
細いグリップの球筋への影響
自分の感覚で、細いと感じるグリップを使った場合、手首を使いやすくなるためドライバーのフェースも返りやすくなるので、球がつかまりやすくなります。
そのため、手首が返りやすくなり、ドライバーショットでボールがフック気味になりやすいのが大きな特徴です。
いつもドライバーショットのボールがスライス気味になってしまうと悩んでいる方の場合は、グリップを細めのにすることで解消される可能性があります。
自身の手のひらのサイズにしっかりと合ったグリップを選ぶことが大切で、グリップの太さが太すぎず、細すぎず適正な太さであれば、飛距離も方向性も両立させられるかもしれません。
もしグリップを交換するのなら、まずは、いま使っているグリップの太さを基準にして、自分のいまのドライバーショットの弾道やスイングのクセを考え、いまより太くしたいのか、細くしたいのか決めましょう。
グリップの重量・硬度・トルク
とはいえ太いグリップに交換する場合、気をつけなければならないのが、太さが増せば、グリップの重量も増えるということです。あまりにオーバーサイズのグリップを装着すると、グリップ重量が増えることにより、クラブヘッドの重さを感じにくくなり、スイングのタイミングが狂ったり、クラブのコントロールが難しくなってしまうことがあります。
スイングをする上でかなり重要な役割となるグリップの重量。 重いグリップは装着するとスイング時ヘッドが軽く感じられ、軽いグリップを装着するとヘッドが重く感じられます。
また、太さや重さに加え、素材や触り心地もさまざまなグリップが発売されているなか、グリップの硬度、硬さにも注意しましょう。
あくまでも、自分の感覚が優先されますが、握力が強い、または強く握る傾向にある人は硬めのグリップを選ぶと良いでしょう。
また、握力が弱い人は、柔らかめのグリップで、手のひらにフィットしやすいグリップをお薦めします。
シャフトにしなりやトルク(ねじれ)が生じることにより、グリップにもそれに対応するトルクが出やすいもの、出にくいものがありますので、よりこだわる場合にはグリップカタログなどでチェックしてもよいでしょう。
グリップ交換は自分でする?
グリップ交換は自分でも意外と簡単にでき、自分で出来る交換用キッドも販売されていますが、あえて自分でやる必要もないと筆者は考えます。絶対に手際よくショップで専門家に交換してもらうことをおすすめします。
グリップの入り方によって握ったフィーリングやアドレスした時のフェースの向きなどが変わってしまう場合もあります。
特に初心者は、フェースの向きとグリップのセンターを合わせるのに苦労するか、よいと思っても狂ったまま使用してスコアに影響を与えている可能性もありますから!
最近は、グリップの値段に工賃を含んで交換してくれるショップも増えていますからやはり、ショップで専門家に交換してもらうことをおすすめします。
まとめ Q&A
Q ドライバーショットが安定しない場合は、グリップを交換したら解消されますか?
A 自分の普段使っているドライバーのグリップの太さがどれくらいの太さなのかを、自分の感覚で確認して下さい。
現状のドライバーショットでどのようなボールの曲がり方をする傾向にあるかを、チェックして下さい。
ボールがスライスする傾向にあれば、現状よりも細めのグリップに交換すると、手首が返りやすくなり、フェースも返りやすくなり、スライス防止に役立つと思います。
ボールが引っかかるとか、フックしやすいゴルファーは、現状よりも太めのグリップに交換すると、手首の返りをおさえて、フェースの返りもおさえてくれるので、フック防止に役立ちます。
Q グリップ交換は自分で出来ますか?
A グリップ交換キッドなどが販売されていますから、簡単にできるとは思いますが、うまく仕上がるかどうかは疑問です。あえて自分でやって、グリップがねじれてしまったり、最後までしっかり入っていなかったり、フェースの向きがあわなくなったりする場合もよくあります。
ショップでのグリップ交換であれば、短時間できれいに仕上がり、万力などを使って手早く交換してもらったほうがねじれも、フェースの向きも正確に入れてもらえます。
一般的には交換してから半日くらいは使用できませんが、最近では装着したら数分後には使えるような、特殊なテープを使用しているショップもあるので、あえて自分で交換するよりは、グリップの値段に工賃を含んで交換してくれるショップも増えていますから、専門家におまかせしたほうが、賢明かと思われます。
こちらの記事もご覧下さい⇒カチャカチャドライバーとグリップのバックライン