今回は、アイアンのロフト角度と飛距離の目安についてです!
ゴルフコースをラウンドする時に、一番知りたい情報は「ここからピンまで何ヤード?」という飛距離の情報ですよね。
キャディーさん付きのラウンドが減って、セルフプレーで自分で距離をジャッジしなければならなくなった昨今、カートにGPSで表示されたり、プレーヤーが飛距離測定器を持っていることも珍しくありません。
飛距離測定器によって正確な距離情報を得られたら、さあその通りの距離が打てるかが問われるわけです。
自分のアイアンの飛距離をしっかり把握できていないと、せっかくのデータが生かせません!
アイアンのロフト角度と飛距離の目安を自分でしっかり把握しておきましょう。
アイアンのロフト角度
クラブヘッドのフェースには、ロフト角度がついています。ロフト角度の役割とは、ボールを高く上げ飛距離を出し、目安となる距離を打ちわけるための重要な角度です。
アイアンは 一般的なセットでは、1 番手で 10 から 15ヤード刻みの目安で打ちわけられるようにという発想でデザインされセッティングされています。
ロフト角度の目安は ショートからミドルアイアンまでが 4度刻み、そして ロングアイアンでは 3度刻みで角度を変えて作られています。
また、シャフトの長さは一般的に 、1 番手長くなるごとに 0.5インチづつ長くが目安になります。
アイアン 番手 4 5 6 7 8 9 PW AW SW
ロフト角(°) 21 23 26 29 33 38 43 49 56
ライ角(°) 61 61.5 62 62.5 63 63 63.5 63.5 63.5
バンス角(°) 1 1 1 2 3 4 5 6 12
クラブ長さ
(インチ) 38.75 38.25 37.75 37.25 36.75 36.25 35.75 35.75 35.75
※ダンロップ XXIO10のアイアンスペック
しかし、ロフト角度は番手によって決められている訳ではありません。
つまり、アイアンのこの番号のクラブのロフト角度は、何度でなければならないというルールはないわけです。なので市販されている 一般ゴルファーのモデルの多くは ストロング・ロフトといって、トラディショナルなモデルやアスリートモデルよりも、同じ番号のクラブでもフェースが立っています。
しかも、その角度の度合いは、メーカーのモデルによってまちまちです。だから クラブの番号の刻印だけを目安に買ってしまうと、飛び過ぎてしまったり、飛距離が合わなかったりするので、気を付ける必要があります。
基準となる7番アイアンで、タイプ別の平均的なスペックを比較すると?
- アベレージ向け ・・・ロフト30度、シャフト37インチマッスルバック
- 上級者向け・・・ロフト35度、シャフト37インチ
- ディスタンス系・・・26~7度シャフト37.5~38.5インチ
アベレージ向けの7番アイアンのロフト角度の目安は30度が平均になってきて、一昔前に「ストロングロフト」と言われるような角度が、現在ではヘッドが大型化して、低重心化したことにより、7番で30度程度が標準的になってきました。
アイアンを選ぶ時の目安は、7番で30度より小さければストロングロフト、大きければロフトが寝たタイプだと考えると良いと思います。
ストロングロフトタイプでも、見た目はアイアンのバックフェースが「キャビティバック」といって厚くなっており、ロフトは寝ているように見えたりするデザインになっているので、やさしいクラブになっていますから、安心して使えます。
対して、男子プロや上級者が使うアスリート向け「マッスルバック」と呼ばれるタイプのアイアンだと、7番のロフト角は34~5度くらいが平均で、アベレージモデルのものと比較して1~1.5クラブ分ほどロフトが寝ている事になります。
プロはハンドファーストでダウンブローで打ち込むことができる分、インパクト時にはロフトが表示よりも立った状態になってくるなるので、この位の角度差がつけてあるのです。
アイアンの番手と飛距離
トーナメントでの計測や、クラブをフィッティングする時にしっかりと測定しているプロゴルファーの飛距離はどれくらいなのかを調べてみると、女子プロゴルファーのイ・ボミ選手のデータは次のような数字になっていました。
- ドライバー1W・(10.5°) 250ヤード
- フェアウエイウッド3番(15°) 220ヤード
- フェアウエイウッド5番(18°) 200ヤード
- ユーティリティ3番(22°) 190ヤード
- ユーティリティ4番(25°) 180ヤード
- アイアン6番(30°) 160ヤード
- アイアン7番(34°) 150ヤード
- アイアン8番(38°) 140ヤード
- アイアン9番(42°) 130ヤード
- アイアン10番(46°) 120ヤード
- ウエッジ(47.5°) 110ヤード
- ウエッジ(51°) 100ヤード
- ウエッジ(57°) 80ヤード ※コースやコンディションによって常に変更されています
ちなみに、筆者の飛距離とほぼ同じです!あのゆったりしたスイングからこの飛距離が生み出せるというのは素晴らしいですね!
飛距離の目安を決める時の注意
自分の飛距離の目安を決めようと思ったら、とりあえず広い練習場に行ってだいたいどれくらいの位置にボールが落ちるのかを見ながら決めるということになりますね。
その場合に、気をつけなければならない点がいくつかあります。
練習場では、レンジボールと言って練習用のボールで打つことが多いと思います。レンジボールは、実際にラウンドで使う市販のボールより飛距離は出ません。
たくさん打っても柔らかい打感で、腕やカラダに負担がないように考慮して、コアのない、いわゆるオダンゴボールを使用しているのです。
だいたい市販のボールよりも目安として10%くらいは、飛距離は落ちると言われていますのでご注意ください。
また、練習場の距離表示にも問題がある場合があります。
筆者が実際に、新しい練習場のオープンに立ち会った時の本当のお話ですが・・・。
練習場オープン前に、何度もボールを打っては測定を重ね、50ヤード、100ヤード、150ヤード、180ヤードと飛距離の表示を設置する位置を決めていたのですが、練習場のオーナーさんが「自分の飛距離の目安を基準にしろ!」っという鶴の一声で、筆者の飛距離と測定の結果よりも20ヤード近く”サバをよんだ”飛距離表示がされたことがありました。
飛距離180ヤードの練習場ということより、「200ヤードの練習場」というほうがお客様にアピール度が高い!と言うような営業的な考えから、ゴルファーを惑わせている練習場もありますから、くれぐれもご注意下さいませ!
ゴルフコースの距離表示も、同じような理由で、”甘め”の表示になっている場合がありますから、コースでも自分の目安をしっかり持っていなければいけません!ご注意を!
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まとめ Q&A
Q アイアンセットを選ぶ時の目安、どのようなことに気をつければよい良いですか?
A まずは、しっかりと番手ごとのロフト角度を確認して下さい。アベレージ向けのクラブと、アスリート向けのクラブでは、目安として7番アイアンで5度程度の違いがあります。1番手以上の差が生じる場合がありますから、注意しましょう!
Q 自分の飛距離をしっかり把握しておくことは必要ですが、どのように測定すればよいでしょうか?
A 今のところもっとも信頼できるのは、携帯型レーザー距離計 などで測定することが一番正確だと思います。
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