今回は、スイング矯正の方法と、ラウンド時のスイング固定によるルール違反行為とアンカリング(固定)についてお伝えします。
ゴルフ練習場でスイングを修正するのに、いろいろな器具を使っている人をよく見かけますよね。
ゴルフスクールでも練習器具好きなインストラクターが、手を変え品を変え、いろいろ使わせていますね。
器具を使わせることによって矯正出来るのですが、器具を使うのにはこんな理由があります!
その理由とは余分な動き、誤った動きをさせないようにすることです。
つまり、器具を使って気になる箇所をある程度固定させて打たせるということです。
手首の余分な動き、膝、肘、それらを固定させてクラブの動きを修正するという目的です。
もちろん、実際のコースでプレーする時、それらを装着してプレーすることはルール違反になります。
また、器具を使わなくてもグリップをカラダや腕に固定させるアンカリングの違反についても知っておきましょう。
アンカリング(固定)すること
アンカリング(Anchoring)とは、クラブや握る手を自分のカラダのどこかに固定(アンカー)させたプレーのことで、禁止されたスタイルである。
特にパッティングの際、長尺や中尺のパターを使用してパッティングする場合に注意が必要である。
ルールブック規則10.1bを参考にすると、パターグリップを前腕に当てることは認められているが、クラブをおなかに固定することは認められていない。
また、前腕や握っている手がカラダに触れていなければ認められるが、前腕や握っている手を胸に固定するのは認められないのです。
スイング中の無駄な動きとは?
ゴルフスイングは、大きく分けて2つの動作から出来ています。
「カラダのヨコ回転」と「腕のタテ回転」です。
この異なる方向への回転が同時進行され、アドレス時の前傾角度を軸とした斜めのクラブの軌道が作られるのです。
この「カラダのヨコ回転」が大き過ぎたり、強過ぎたりすると「腕のタテ回転」がタテではなくヨコに引っ張られてしまいます。
するとスイング軌道は、基準よりも低いヨコ回転、つまりフラットなスイング軌道になってしまいます。
フラットな回転になり過ぎると、ボールにサイドスピン(ボールのヨコ回転)が強くなり、右にも左にも大きく曲がるボールだ出ることが多くなってきます。
逆に「腕のタテ回転」が強調されると、いわゆるアッパースイングになりすぎて、ボールを持ち上げようとしてボールの上部をたたいて、ゴロを打ってしったり、もしボールにうまく当ったとしても、クラブのロフト角度が寝た状態なので、例えば7番アイアンが9番アイアンのロフト角度くらいにフェースが寝てしまうのです。
当然飛距離は落ちてしまいます。
ですから、「カラダのヨコ回転」と「腕のタテ回転」がどちらも適正な角度をキープしながらスイングされると良いわけです!
スイング矯正の固定方法
スイングの矯正とは、「カラダのヨコ回転」と「腕のタテ回転」がバランス良く、適度な角度を保ちながらおこなわれているかをチェックして、ヨコ回転が強ければ、カラダを余分に回転させないように、下半身の動きを止める矯正をするとか、逆にタテ回転が強ければ、タテの余分な動きを減らすために、肘が大きく上がり過ぎないように、脇を締めるためにタオルやハンカチを脇に挟むとか、手首の動きが大きく動かないようにするために、手首にプロテクターをつけたりするなどの矯正をすることです。
それでは、どんな時にどのような矯正をするとよいのか、具体例を紹介しましょう!
手首の使い過ぎ
症状・・・
スイング中、特にインパクト時に手首を使いすぎて、クラブヘッドをすくい上げるように使ってしまう。それにより、ボールの上部を打ってしまい、低い球しか打てない。アプローチショットでは、トップしてグリーンオーバーばかりしている。
矯正方法・・・
PWやSWを使って、右手一本でハーフスイングの練習。ポイントは、グリップを強く握り、手首も固める!クラブヘッドは出来るだけ地面に近い位置で動かせるようにする。手首を使ってすくい上げるような動きをさせないこと!
次は、両手でグリップして、ハーフスイングの練習。ポイントは、ボールを打ち終わった時、クラブヘッドが手首を追い越してターゲット方向に出ていかないようにする。やはり、両手首はしっかり力を入れて固定すること!
左グリップにスティックなどの長い棒を、クラブのグリップと重ねるように握って動かすとわかりやすい!
肘の使い過ぎ
症状・・・
バックスイングからトップの位置で、右肘が浮いてしまう。ダウンスイングからインパクト、フォロースルーでは、左肘が浮き上がってしまい、ボールがスライスしたり、トップしたり、極端に引っ掛けたりする。
矯正方法・・・
アドレスのポジションで、両肘を内側に向けるようにする。
両肘の内側に直径18センチくらいのボールをはさみます。
ボールをはさんだままスイングして、ボールを落さないように振れたらOK!
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まとめ
ゴルフは、テニスや野球と違ってボールが止まっています。止まっているボールを打つ訳ですから、基本的にカラダの動きを最小限にして、インパクトでアドレスのポジションを再現することが必要です。
ですから、器具などを使って固定したほうが上手く当てることが出来るということで、そうした練習をするわけです。
しかし、ラウンド中に器具を使ってプレーするとルール違反になることもありますので注意が必要です!
例えば、腰痛持ちのゴルファーが痛みを緩和するためにベルトなどを巻くことがありますが、それによってスイングが矯正され飛距離が伸びた!と公言して使用していると、ルールに抵触してペナルティが課せられることがあるので注意しましょう!
2012年男子ツアー開幕戦において、永久シード権を持つ尾崎直道プロが失格になる事件が起こった!
発端となったのは、直道がラウンドを終えてクラブハウスで談笑中にした「マウスピースを使うと飛距離が伸びるんだよ」という発言。
これを「器具(=マウスピース)を異常に使って飛距離を得ている」と、競技委員会が裁定し失格処分が下された。
ゴルフ規則14-3「人工の機器と異常な携帯品、携帯品の異常な使用」に抵触するというものだ。
R&A(世界ルールの総本山)の裁定集には、マウスピースが違反だとは載っていない。
このような場合はR&Aに書面で裁定を仰ぐのだが、最優先するのは現場の競技委員の判断である。
もし直道プロがマウスピースの使用は歯の噛み合わせが悪いためとか、噛み締めの圧力から歯を守るためだと主張したら、もしくは黙っていたら、ルールに抵触していなかったことになるとJGTOは見解を示した。
そのためこの件をきっかけに、マウスピース自体の使用が禁止となることは「ない」とのこと。
では、例えば機能性下着をプロが着用して「疲労が軽減されたから最後まで飛距離が落ちなかった」と発言したとしたら?「失格の可能性があります」という。
さまざまな機能をうたうネックレスやブレスレットでも同様のことは起こり得る。
これは「異常」、これならいいという明確な線引きがないので、難しい問題ではあるが、口は災いの元、余計なことは言わないほうがよさそうだ。
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