先輩や上司にゴルフスイングを見られると、必ず「ここはこうしろ!そこはどうしろ」と、勝手にスイングをいじられて、ぜんぜん当らなくなっちゃった!なんていう経験をお持ちのゴルファーは多いと思います。
例えば、「おまえの手首の使い方はおかしいから、もっと右手を返せ!」とか、別の人は「いや、方向性を良くするためには手首は使っちゃだめだ!」とかいろいろ言われてパニック状態のゴルファーにもよく遭遇します。
今回は、この手首の使い方!ではいったいどう使うのが自然なのか?どう使えばボールは遠くへまっすぐ飛ばせるのか?知っておくと良い練習法をマスターしましょう!
ゴルフクラブの自然な動きと手首の使い方
ゴルフクラブを正しく操作するためには、まず、ゴルフクラブがどのように動かすように作られているのかを知ることが大切です。
ゴルフクラブの自然な動きを妨害しないような手首の使い方こそが、正しい手首の使い方と言えます。
道具を使ってボールを打つ競技の中でも、ゴルフクラブはとても特殊なのだということを理解しておいて下さい。
たとえば野球のバットの作りはもっとも単純で、グリップの延長線上にボールをとらえる芯があります。
テニスや卓球のラケットも、棒状のグリップの延長線上に楕円状の打球面がついています。
いずれも、握る部分の延長線上にボールを打つ芯があるという点は共通しています。
しかしゴルフクラブの場合は、グリップの延長線上にボールを打つポイント(芯)がなく、ヘッドの芯がシャフトの延長線上からズレた場所に位置しています。
このズレによって、クラブを振る際にヘッドがターンする力が加わり、ボールをより遠くに飛ばすことができるのです。
構造上のこのズレをしっかりと理解して、フェースローテーションがおこるのだということを覚えておきましょう!
フェースローテーション
クラブフェースの芯がスイング中に向きを変えます。これをフェースローテーションと言います。
その具体的な動きは、次のようになりますが、ここで注意してほしいポイントは、フルスイング(ボールを遠くへ飛ばす場合)とアプローチショット(ボールの距離と抑える、つまり飛ばさない場合)では、フェースの動きが違うと言うことをしっかり認識しておいて下さい。
フルスイングの場合
- アドレス・・・フェースの芯はボールに向いています
- テークバック・・・フェースは徐々に開いて右腰の位置では、アドレス時から約90度開いています
- インパクト・・・ボールをとらえる時には、もう一度アドレス時と同じ位置まで閉じながら戻ってきます
- フォロースルー・・・ボールをとらえた後、左腰の位置ではインパクト時から約90度閉じた状態になります
このクラブヘッドのフェースローテーションがスムーズに行われるようにするために、手首は硬くしないで、柔らかく動くように練習しておきます。
アプローチショットの場合
- アドレス・・・フェースの芯はボールに向いています
- テークバック・・・フェースは少し開きますが、右腰の位置でもフェースはボールに向いているようにします
- インパクト・・・ボールをとらえる時には、アドレス時と同じ位置に戻ってきます
- フォロースルー・・・ボールをとらえた後、左腰の位置ではフェースは目標方向を向いているようにします
アプローチショットでのクラブヘッドは、あまりフェースローテーションをさせずに、手首は硬くして、アドレス時の向きをずっとキープするように使います。つまり、手首はアドレス時に硬く固定させて、フェースの向きを固定させながらボールを打つことになります。
フェースローテーションを身に付ける練習方法
エクササイズその1 ヒッチハイクドリル
- 右利きのゴルファーは、左手の親指を立ててアドレスのポジションにセットします
- バックスイングの方向、右肩に向かって親指を立てていきます
- もう一度アドレスのポジションに戻します
- フォロースルーの方向、左肩に向かって親指を立てていきます
慣れてきたら右手を添えて、両腕でやってみて下さい!
エクササイズその2 雑誌でスイング
ゴルフクラブの代わりに、あまり分厚くない雑誌を使ってスイング練習します。
- 両手のひらで雑誌をはさんで、アドレスのポジションにセットします
- バックスイングからトップのポジションで、右肩の上に雑誌を担ぐような形を作ります
- もう一度アドレスのポジションに戻ります
- フォロースルーからフィニッシュのポジションで、左肩の上に雑誌を担ぐような形を作ります
まとめ Q&A
Q ゴルフクラブを振るとき、手首は固定してボールに当てればいいのでしょうか?
A ゴルフスイングには、大きく分けて2種類の目的別スイングがあります。
それは、ボールを遠くに飛ばすスイングと、目的の位置までで止めるアプローチショットのスイングの2種類です。
ボールを遠くへ飛ばすスイングをする場合には、手首は固定せずにフェースローテーションがスムーズに行われるようにするために柔らかく使います。
一方、アプローチショットの場合はあまりフェースローテーションをさせずに、手首は硬くして、アドレス時の向きをずっとキープするように使います。つまり、手首はアドレス時に硬く固定させて、フェースの向きを固定させながらボールを打つことになります。
Q フェースローテーションをスムーズに行うための、手首の使い方を身に付ける練習方法は?
A まずは、左手の親指を立ててヒッチハイクの指使いのように、右肩の上にあげる。アドレスのポジションに戻してから左肩の上にあげる。
親指の向きとクラブのシャフトの動きが連動しているようにイメージしながら動かしてみましょう!
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