新ルール!肩から膝に変わったドロップ方法への疑問!

2019年にスタートしたゴルフ新ルールでは、大変大きな改定があり、スタートにあたりアメリカのプロトーナメントにおいても様々な問題点が指摘されています。

中でもドロップの方法が、「肩の高さから」が「膝の高さから」に変わりました。これは、うっかり間違うプロも続出したり意外に 不評で、波紋を広げている。

新ルールが施行されてから、初めての大会としても注目を集めた米国ツアー「セントリートーナメントofチャンピオンズ カパルア(ハワイ州)」では、小平智選手が「前からの癖で」肩の位置からドロップし、ブルックス・ケプカ選手の「ニー、ニー(ひざだ、ひざ)」という指摘でギリギリセーフになったという。ツアーによれば、小平選手と同じくドロップをやり直した選手が何人かいたという。

筆者もラウンドレッスンの際に、生徒さんに注意をしながらラウンドしましたが、皆さんどうしても慣れないようで、無意識に肩からドロップしていました。

肩から膝に移ったドロップの方法について、なにが問題点なのか改めて考えてみましょう。

ドロップ方法の変更点

ユウジン
こんにちは!ゴルフスイングコーディネーター山田友人(@yj_golfrecipe)です

打球が池に入った場合や、カート道路など動かせない障害物の救済を受ける際などで行われるドロップでは、ボールを落とす位置が、「肩の高さ」から「膝の高さ」に変わった新しいドロップの方法になった。

球を落とす高さが「肩」から「膝」へと低くなる。直立して腕を伸ばし肩の高さから球を落とす現状の方法は間違いとなる。正しく膝の高さでやり直せばよいが、間違いに気づかずそのまま球を打ってしまったら1罰打!

ボールの弾みも小さいので、決まった範囲に止められるだろうという読みがあるのだろう。落下後は、1クラブレングス以内にボールが止まること!

ルールブック規則14.3b・・・球は正しい方法でドロップしなければならない。

  • プレーヤー自身がドロップしなければなりません(以下省略)
  • プレーヤーは次の要件(省略)を満たすように球を膝の高さから放さなければなりません

「膝の高さ」とは、真っ直ぐ立ったときのプレーヤーの膝の高さのことです。しかし、球をドロップするときにプレーヤーは立った姿勢である必要はありません

従来通りの肩からドロップしてしまった場合や、間違ったスタイルでドロップした場合は無罰で、正しい方法のドロップを行ってからプレーを継続出来ます。

プレーヤーからの声

の高さからドロップをする方法の前のドロップ方法のルールは、「ホールに背中を向けて肩越しに背中側にボールを落とす」のが、正式なやり方でした。

筆者もこれを実施していましたが、たしかにこれは時間がかかっていたり、落下させる際に、ボールがカラダに触れてはいけないなど気を遣っていました。

こうして、少しずつ変更され、時間がかからない方法に変わっていっているのがよくわかります。

しかし今回の肩ドロップから膝ドロップの方法への変更については、選手からすでに疑問の声があがっています。

アメリカのブライソン・デシャンボー選手は難色を示しています

新しいドロップの方法は、より低い位置から落とすことでボールをドロップエリア内に収まりやすくする狙いがあるが、デシャンボー選手は「残念ながら、これは馬鹿げている。ボクは肩の高さで良いと思っている。それには疑問がある」と異を唱えました。

日本の男子ゴルフツアーの石川遼選手会長も「うっかり(以前のやり方で)やってしまうかもしれない」というものである。

アマチュアゴルファーにとっても、同伴プレーヤーから間違いを指摘され、コースで赤面する事態を避けるためには、一番注意をはらわなければならない変更点といえそうだ。

問題点と今後の対策

今回の新ルールにおいて、なぜ肩から膝の高さからのドロップに変えたのかというと、ボールを落とそうと思った位置に、より近い位置に置けて、ドロップをやり直しをせずに、時間短縮をしようという狙いがあるわけです。

しかし、膝の高さというのは、正確にドロップしようとすると、プレーヤーの動作としては、肩からのドロップよりも、あきらかに負担が大きく、次のショットにも支障をきたす恐れもあります。

年輩のゴルファーや腰痛に悩むゴルファーにとっては、とても危険な体勢なのです。

実際、カップインしたボールを拾い上げるのにも苦労しているゴルファーがたくさんいるのです。腰をかばって、ボールを拾い上げる時には膝を曲げて、しゃがむような姿勢で、拾い上げています

そんなゴルファーにとってみれば、肩からのドロップの方が安心です。それを考えたら、膝の高さから正確なドロップを強要することには、疑問を感じずにはいられません。

ドロップのやり直し、つまり再ドロップに時間がかからないようにするという意図が当てはまるのは、傾斜地でのドロップの場合であって、平坦なライでのドロップは、正直言って肩からであろうと膝からであろうと、あまり変わりがなありません!

つまり、傾斜地でのドロップで再ドロップの時間を短縮しようと思ったら、膝からのドロップでは時間短縮にはならず、「プレース」(直接地面にボールを置く)することが、もっとも効率的であります

ドロップという方法を採用しているのはそもそも何故なのか?どうしてプレースではいけないのか?

そこを明確にして、プロからも疑問の声が上がっているような変更ポイントは、次のルール改正ではしっかり修正してほしいものです!ゴルフルールの改正は、4年に一度ですから次の2023年を楽しみにしましょう。

ユウジン
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まとめ Q&A

Q 私は膝の高さと言われても、やろうとするとどうしても膝が折れてしまって、どうしても正確に膝の高さからのドロップが出来そうにありません。どうにか良い方法はありますか?

A おっしゃるとおり膝の高さを自分で正確に確認することは、思った以上に難しいです!特に年輩のゴルファーや腰痛に悩むゴルファーにとっては、とても危険な体勢を強いられることになります。

その点、肩の高さのほうが、明らかに自分で確認しやすいです!

アメリカPGAツアーで、デシャンボー選手が「残念ながら、これは馬鹿げている。ボクは肩の高さで良いと思っている。それには疑問がある」と異を唱えているのもうなずける。

一般アマチュアゴルファーのコンペなどでは、それほど正確な高さを要求されることはないとは思いますが、競技に参加されるゴルファーは、面倒でも同伴競技者に確認を求めることも、必要になるでしょう

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ユージン
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