切り返しの間とは?
300y超のドライバーショットを打つ選手のヘッドスピードは、47m/秒以上あります。
一般的アマチュア男性のヘッドスピードの平均は、36~40m/秒くらい。
ドライバーの飛距離にすれば、180~220yくらいになります。
「だから飛ばすためには、ヘッドスピード上げるんだろ!」
「だから早く振らなきゃダメだろうが!」
と考える人が大半です!
もちろんヘッドスピードを上げることは大切ですが、実はヘッドスピードを上げるためには、腕を早く振るのではなく、クラブヘッドのスピードを上げる動作が必要!
それには、トップで間を作ってゆっくりスイングするほうが効果的なのです!
「間?ってなんだい?」
間とは、スイング動作のそれぞれの動きが順番におこなわれることから生じる
時間差のこと!
具体的には、アドレスから胸と腕とクラブが同時にバックスイングを始めます。
つられて、腰、足が動き出し、腕は肩の上まであがり、トップの位置までクラブが上がってきます。
トップの位置からは、ボールに向かってダウンスイングが始まります。
ダウンスイングは、まず足、膝、腰の順番に体重を逆方向に移動させます。
それにつられて、腕が引き下ろされ、肘が下がり、手首が下がりクラブが
下がってきます。
(くわしくは、こちらの記事をご覧下さいね!⇒ゴルフレシピスイング基本編Vol.8まっすぐとばすためのダウンスイングとは?)
この一つ一つのスイング動作の時間差。
特に、トップの位置からの動かし方で、クラブヘッドが、シャフトのしなりもあり、最後まで肩の上にとどまろうとする時間ができます。
それを、切り返しの間と言っています。
一般的アマチュアゴルファーが、早く振ろうとすると、ほとんどの場合
このスイング動作の順番が、バラバラになっているのです!
ただただ飛ばしたい!だから早く振りたい!というスイングでは
ほぼ間違いなく腕や上半身の動きのほうが先にダウンスイングをスタートさせる
いわゆる、手打ちスイングになっているのです!
ゴルフスイングのパワーの源は、下半身、体幹部!
腕や上半身に頼る手打ちスイングでは、残念ながら飛距離は出ません。
大切なのは、スイング動作を順序よくおこなうことです!
その上で、早く振れるのであれば、飛距離アップにつながります!
間を作るための練習ドリル
では、ここで手打ちを抑えて、スイングの間を作るドリルをご紹介します!
(その1)ドライバーのハーフスイング
- 使用クラブ ドライバー
- ボールをティーアップします
- クラブヘッドをターゲットラインの後方線上にまっすぐ動かします
- 腰のラインとシャフトが水平に同じ高さまで上げます
- そこから、左腰を左足の上にスライドさせる
- クラブをターゲット方向へ振り出す
- 左腰の高さで両腕の三角形をキープしてクラブを止める
- スイングのリズムはゆっくり!
- フェースの芯でボールを打てるように意識してください!
(その2)ドライバーのトップの位置から止めて振る
- 使用クラブ ドライバー
- ボールをティーアップします
- 野球のバッターのようにあらかじめクラブを右肩の上にあげてトップの形を作る
- そこから左腰を左足の上にスライドさせる
- 左足に体重が乗ったと感じたらクラブをボールに向けて振り下ろす
- 左腰の高さで両腕の三角形をキープしてクラブを止める
- スイングのリズムはゆっくり!
- フェースの芯でボールを打てるように意識してください!
ポイント(まとめ)
いかがでしたか?
その1の、ドライバーのハーフスイングの練習は、ボールを打たなくても、素振りだけでも効果を発揮します。
練習のポイントは、手打ちにならないこと!
右腰の高さにきたクラブを振り下ろすとき、必ずお腹に力を入れて、おへそをターゲット方向に向けるように動かして下さい!
つまり、腹筋を使って、腕とクラブを順番に動かすということです!
その2の、トップで止めて振る練習のときも、まずは、腰を左にスライドさせ
体重を左足付け根に乗せる動作をスタートとして、腹筋を使い、おへそをターゲット方向に向ける動作がおこり、その後、腕とクラブが振り下ろされる。
この動作の順番をしっかり守って振るから、間ができる!
この練習をかさねながら、徐々にスイングのテンポをアップしていけば
本当の意味で、早く振ることが出来るようになります!
つまり、しっかりとヘッドスピードがアップするということです!
どうか、焦らず、まずはゆっくりこのスイングの順番を守りながら、練習を続けて下さいね!
こちらの記事もご覧下さい!⇒ゴルフレシピスイング基本編Vol.10まっすぐとばすためのフォロースルーとは?)
ゴルフスイングコーディネーターの山田友人です!(@yj_golfrecipe)
東京オリンピック2020、ゴルフ競技は男子女子ともに白熱した素晴らしい試合
でしたね!
世界のトッププレーヤーが、灼熱の埼玉県霞ヶ関カントリー倶楽部で
最高のプレーを見せてくれました!
男子は松山英樹選手が最後までメダル争いに加わり、ゴルフトーナメントではめずらしく、3位争いまでもが熱い闘いになりました。
ロリーマキロイ選手も「3位を奪うのにこんなに真剣になったことはない!楽しかった」と語り、次のオリンピックへの参加にも意欲を燃やす発言をしていた。
女子は稲見萌寧選手が、金メダル逃しの銀メダル!
素晴らしいゴルフを見せてくれました!(こちらの記事をご覧下さいね!⇒女子ゴルフ銀メダル稲見萌寧の半端ないショット力の秘密とは?)
金メダルのネリー・コルダ選手、銅メダルのリディア・コ選手もさすがのプレー!
ゴルフの魅力を十分に伝えてくれました。
ゴルグスイングの美しさもじっくり堪能できた満足感も多かったです!
スイングの美しさとともに、ゆったりとしたリズムにも感心しました。
特に男子プロは、ほとんどが300ヤード超のドライバーショットを打ちますが
金メダルのザンダー・シャウフェレやポール・ケーシーなど、テークバック
もゆっくりで、トップオブスイングでは、一旦停止しているように見えました。
言うまでもなく松山英樹選手は、トップで完全に止まって見えます!
いわゆる、切り返しの間というやつです。
ゴルフスイングに要する平均的な時間は、約1.8秒と言われています。
しかし、一般的アマチュアゴルファーの大半がこれよりも短い!
「飛ばしたい!だから、早く振らねば!」
でも結果は、「飛ばない!」
だから、今回のテーマは、「飛ばすためにはトップで止まってみよう!」
がむしゃらに早く振っても飛びません!
あきらめて、ゆっくりスイングすることに挑戦してみませんか?
今回も最後までしっかりとチェックして、
まっすぐ遠くへ飛ばすための、重要なヒントをつかんでください!