ウェッジの選び方!キャロウェイの溝(みぞ)

プロのトーナメントを観戦する醍醐味は、圧倒的なドライバーの飛距離とともに、アプローチショットがグリーンを捕らえた時、ボールが強烈なバックスピンによってピンに吸い寄せられていく光景を見るのも圧巻です!プロはどんなウェッジの選び方をして、あんなバックスピンの効いたボールが打てるのか?秘密はウェッジの「溝」です。今回は、最先端テクノロジーを駆使して作られた、キャロウェイウェッジの溝へのこだわりに注目してみました。

ウェッジショットのスピン性能

キャロウェイマックダディ4

キャロウェイゴルフは、飛距離を重視したドライバーや、ドライバー並みに飛ぶ3番ウッド(スプーン)でも人気があり、日本では、石川遼選手、深堀圭一郎選手や上田桃子選手、柏原明日香選手、アメリカPGAでは、フィルミケルソン、セルヒオガルシア、ヘンリックステンソン、パトリックリードなどのメジャー選手がキャロウェイを使用しています。

ウェッジに関してもキャロウェイ独自の強烈なスピンがきく、人気モデルを発売し続けている。

2017年11月キャロウェイの人気ウェッジ「マックダディ」シリーズの最新モデル「マックダディ4(MD4)」が発売された。強烈なスピン性能を売りにしているシリーズで、抜群のスピン性能で多くのプロに愛用されています。ニューモデルは、さらなるスピン性能を獲得しているということ。

その秘密は、キャロウェイ独自のウェッジフェースのスコアライン(溝)とスコアラインの間に極細の溝(マイクログルーブ)を設けたことでスピン量を激増させたウェッジを前作で発売し人気モデルになったが、それを進化させるため、その溝と溝の間に、今度は溝ではなく凸状のライン(マイクロフィーチャー)を採用したというのです。

いわば、「凹から凸へ」の進化というわけです。まさにキャロウェイのハイテクノロジーがなせる技ですね。

ウェッジ溝のルール変更

V溝と角溝

1985年に Ping社が角溝のアイアン、Pingアイ2を発売するまで クラブフェースの溝は 基本的に 全て V 溝だったが、その後は スピン性能に優れる U字角溝のクラブが一般的になり、ウレタン・カバーのゴルフボールの普及と共に ショートアイアンのスピン性能は飛躍的に改善されました。

溝の構造により、ラフからでも かなりのバックスピンをかけることの出来る U 字角溝は(ショットの正確性を高めるという点から)規制されるべきだという考え方で クラブフェースの溝は グルーブ幅が 0.9mm以下で 隣接する溝の端と端との間隔は グルーブの幅の三倍以上で 1.905mm以上でなければならないと定められています。

ところが、この規制では 不十分という考え方になり、2010年から トッププロのトーナメントで使用されるクラブに さらに新しい規制が適用されることになりました。

また、2014年からは 全てのプロ、そして、全米アマや日本アマなどのトップ・アマチュアの競技でも 同様のルールが適用されることになっています。

ただし、2024年までは 一般のゴルファーには影響のないルール変更だから、すぐにアクションを取る必要のあるものではない。

今回の変更は、新ルール適合のクラブでは フェアウェイからのショットでは十分なスピンがかかるが、ラフからのショットでは十分なスピンがかけ難くなるから、ショットの正確性を高めることが出来ると言う考え方に基づいている。

丸山茂樹プロ(キャロウェイ契約)が語るウェッジへのこだわり

2016年6月、 日本男子ツアー丸山 茂樹プロがキャロウェイと、アンバサダー契約を締結しました。

丸山茂樹プロといえば、ショートゲームのセンスは抜群で、ウェッジへのこだわりも人一倍強い。

ウェッジの選び方について丸山茂樹プロは「具体的には、打ったときの地面にバンスが当たる音と、ボールの打ち出し角度。それはもう何十年も変わってなくて、そこから外れたウェッジは、自分のなかのイメージがすべて壊れてしまうので、使ったことがない。」という選び方へのこだわりを語っている。

地面に当たる音やバンカーショットの砂を取る音にこだわるのは、非常に重要です。「シュパッ!」とか「ポン!」とか擬音でイメージを作るということは初心者ゴルファーも、練習の時に意識してやってみるべきです!

丸山茂樹プロ

丸山茂樹プロのこだわりは、キャロウェイクラフトマンにもかなり高い要求をしているようである。

新しいものに変えるときも、まったく同じものをつくってもらわないと困るというこだわりで、ライ角もロフト角度も0.3度ズレていたら、見ただけで絶対にわかったそうです。

ウェッジの交換頻度については「3週間に1本。僕のベースは、バンカーショット。バンカーショットの音と球筋が原点だから、練習をたくさんする。そうすると、どうしても溝が減ってきて、フィーリングが変わってくる。その間隔が3週間くらいなのかな。」という。

「でも考えてみれば昔は本当に1本1本、手づくりのような感じだったから大変だったと思うけど、いまは製造の精度がすごく高まっているよね。めちゃくちゃ高まってる。」とハイテク時代にある現在のゴルフ用品界の進化を称賛している。

また、ウェッジを複数本使用する昨今のウェッジの選び方については「僕は、フェースを真っすぐ構えるケースが少ないから、多くのウェッジはあまり必要がない。」というテクニシャンらしい意見。

「そして、真っすぐに構えないから、リーディングエッジもストレートじゃなくて、丸いのが好み。ストレートだと、フェースを開いたときやハンドファーストにしたときに違和感が出る。」筆者も同時代のゴルフ界を生きてきたので、同じ感覚を持っております!

アマチュアゴルファーに向け、丸山プロはウェッジの選び方について「50ヤードとか70ヤードのショットのときに、オフセットがないと日本の高麗芝ではボールが飛ばないからオフセットネックを選ぶこと。

ロフトは多くて58度くらいまでにして、あとは、10~14度の多めのバンスを選ぶことをオススメしたいね。たとえダフってもなんとかなるウェッジを求めたほうがいい。

なるべくならピッチエンドランを主体にして、それにマッチするウェッジを見つけることがベストかな」と語っておられました。

「マックダディ 4 ウェッジ」4本の凸部

マックダディ4の溝

さて、キャロウェイゴルフから発表された「マックダディ 4 ウェッジ」。フィル・ミケルソンが、あまりのスピンに思わず叫んだ「MACK DADDY!」(すごい!)から生まれたシリーズの最新作は驚きの進化を遂げている。

ヘッド素材は軟鉄鋳造ウェッジ。キャロウェイウェッジ前作はフェースの溝と溝との間に小さな溝を作っていたが、今作は4本の凸部を作ることで、さらなるスピン性能を向上させた。フェースを開いたときでも凸部があることで、ボールが食いつきスピンがかかるという。

発表会当日に訪れた丸山茂樹はアプローチのデモンストレーションを行い、「フェースを触ってみるとザラザラしているのがわかります。これで大根おろしができますね(笑)。サンドウェッジの選び方として、フライト(弾道の高さ)を大事にするのですが、ボールが上がりすぎずイメージ通りの弾道です。打った時の『ジュクッ』といった打感もいい」とコメントしている。(プロならではの独特の擬音だ!)

まとめQ&A

キャロウェイ シュアアウト

Q  初心者ゴルファーにとって使いやすいキャロウェイウェッジのおすすめモデルは?

A  キャロウェイのモデルのなかでは、「シュアアウト」というウェッジがおすすめです。ソールの幅が広く、絶妙な丸みがついていて 真っ直ぐ構えても、フェースを開いてもスムーズに抜けやすい設計になっている。フェース全面にスコアライン(溝)が入っているので、キャロウェイならではの、どこで打ってもスピンがかかる安心感があります!

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ユージン
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