プロゴルファーのスイングは、この頃個性がなくなったなんて言われます。
特に韓国女子プロゴルファーのスイングはみんな同じに見えるなどと良く言われています。
30~40年前のプロゴルファーは本当に個性豊かでした。
なぜ昨今個性的なスイングが少なくなったかと言うと、それはゴルフクラブの進化によるところが大きいのです。
昔はクラブの性能に限界がありましたから、それを補うためにカラダを個性的に工夫して使う必要がありました。
ところが今は、クラブのテクノロジーの方が進んでいるので、クラブの性能を邪魔しないカラダの使い方が、必然的に決まってきます。
特にドライバーの性能の進化はめざましいですから、効率的な動きでスイング軌道をクラブに作ってもらうという時代になっているのです。
では、ドライバーの性能を邪魔しないスイング軌道の作り方とはどんなものなのか考えてみましょう!
ドライバーのスイング軌道と球筋
ドライバーの軌道と球筋の関係を知っておけば、どうやったらターゲットに対してストレートなボールが打てるかがわかり、またミスショットをした時の対処方法もわかるようになります。
レベルアップした時には、インテンショナル(意図的にボールを曲げてコースを攻める)スライスやフックをコースごとに、打ち別けることも出来るようになれます。
ドライバーのスイング軌道を確認するために、必ず最初に認識しておかなくてはならないのが、ボールとターゲットを結んだ直線ライン、つまりターゲットラインです。
コースではもちろん、屋外練習場でも、インドア練習場でも、必ずボールの真後ろに立ってボールとターゲットを直線で結ぶ作業をして下さい!(コースではイメージのライン、練習の場合はスティックなどを置いてイメージしてください!)
このターゲットライン上をドライバーヘッドがストレートに通過することにより、ボールをストレートに打ち出すことが出来るわけです。
テークバックの方向、トップからインパクト、インパクトからフォロースルーにかけて、どのような動きをすると、どのような球筋のボールが出るのか、まずはもっとも基本的な動きを簡単に覚えておいて下さい!
スライスボールが出る軌道
- テークバック・・・ターゲットラインの外に上がる
- トップからインパクト・・・ ターゲットラインの外から内側に向かってインパクトに入る
- インパクトからフォロースルー・・・ インパクトでドライバーのフェースがボールにスライス回転(右回りの回転)をかけながら、ターゲットラインの内側の入ってくる。
フックボールが出る軌道
- テークバック・・・ターゲットラインのやや内側に上げる
- トップからインパクト・・・ターゲットラインの内側から外側に向かって振り出されていく
- インパクトからフォロースルー・・・インパクトでドライバーフェースがボールにフック回転(左回りの回転)をかけながら、他ゲットラインの外側に抜けていく
ゴルフボールには、400個程度のディンプル(エクボという意味)がついており、ドライバーフェースと衝突した際に摩擦が起こり、変形しながら回転がかかります。
この回転をスピンと呼びます。スピンは、縦のスピン(バックスピン)と横のスピン(サイドスピン)が同時にかかります。(通常正しく当った時には、進行方向とは逆向きのスピンがかかります。それをバックスピンと呼んでいます)
モー・ノーマンを知っていますか?
ドライバーで遠くに飛ばすことは、ゴルファーにとって永遠の憧れだと思う。
しかし過去のラウンド経験から、飛ぶだけでは意味がないということも、痛いほど学んでいるに違いない。
だから、少しゴルフがわかってきたゴルファーは、ドライバーで飛距離を求めるよりもむしろ、正確性が欲しいと願うようになるのではないでしょうか。
ドライバーでボールがまっすぐにしか飛ばなければ、スコアメークはどれほどたやすいことか……。
曲がらないスイングはいつの時代もゴルファーの理想、いや、夢と言ってもいいでしょう。
その夢を現実にしたのが、カナダの伝説のプロゴルファー、モー・ノーマンである。
世界一、ボールをストレートに打つことの出来るプロゴルファーといわれた人である。
1969年に行われたあるエキシビジョンマッチでのこと。
ビッグネームのプロゴルファー、サム・スニードとラウンドしたモー・ノーマンは、240ヤード先に池が横切っているパー4ミドルホールで、安全に池の手前に刻んだスニードを尻目に、池の真ん中にかかっている細い橋を狙ってドライバーを放った。
するとボールはモー・ノーマンの計画通り、橋を渡って川の向こうのフェアウェイをとらえたのだ!
当時人気のメキシカンプロゴルファー、リー・トレビノは「彼こそ最高のボールストライカー、生きる伝説だ」と絶賛し、ケン・ベンチュリは、パイプラインのように正確にボールを運ぶ彼に「パイプライン・モー」というニックネームを贈った。
そして世界中のトッププロたちがこぞって、そのスウィングをひと目見たいとモー・ノーマンのもとへわざわざ駆けつけたのだ。
また、モー・ノーマンがドライビングレンジでボールを打つ、ただそれだけのイベントに毎回大勢のギャラリーが集まったという伝説のボールストライカーです。
ドライバーでボールをまっすぐ飛ばすためには?
モー・ノーマンのドライバーショットからわかることは、ドライバーのスイング軌道はボールとターゲットを結んだ直線ライン、つまりターゲットラインの上をしっかり通してあげれば、ボールはストレートに運ぶことが出来るということです。
モー・ノーマンのドライバースイングで特に注目したいのは、テークバックを41インチ(約120cm)ストレートに引きますと言っていたことです。
一般的にゴルフスイングのヘッド軌道は、ストレートボールを打つ場合は、インサイドインと言われています。
とくにシャフトの長いドライバーのスイング軌道は、円軌道で打たなければならないと、よく言われています。
ゴルフスイングは自分の体を中心にクラブを振るので、全体的なスイングは円軌道になります。
しかし、この円軌道という意識が強すぎてドライバーだけに限らず、すべてのショットにおいて、ボールをまっすぐにつてないゴルファーが多いのが現状です。
全体的なスイングは円軌道でも、インパクトゾーンだけ直線軌道にする意識がないといけません。
もう一度、モー・ノーマンのドライバースイングを思い出してください。
テークバックを41インチ(約120cm)ストレートに引きます。
フォロースルーでは、ドライバーをターゲットに向けて一直線に放り出しているようにスイングしています。
インパクトゾーンはおろか、スイング軌道は完全にストレートに作っているようです。
いかがですか?
あなたのスイングの考え方の中から、ゴルフスイングは円軌道なんだというイメージをちょっと捨てて、ターゲットライン上にクラブヘッドをストレートに動かすことを、試してみて下さい!悪い結果は、出ないはずです!
まとめ Q&A
Q ゴルフクラブの進化とともに、個性的なスイングが減ってきていると言いますが、なぜそのようになって来ているのでしょうか?
A シャフトやヘッドの進化によって、スイングを単純化することが求められてきたからです。
そこで、究極の単純スイング軌道が、ストレートに引いて、ストレートにターゲット方向に振り出す、モー・ノーマンのドライバーショットです。
例えば、目標の場所にボールを投げようとした場合、下投げで真っすぐ投げるのと、横から円軌道でボールを投げるのとでは、どちらが正確に投げれるでしょうか?
目標に向かって、下投げで真っすぐ投げたほうが正確ですよね。
ゴルフも一緒です。
クラブヘッドを円軌道でインパクトするのではなく、直線軌道でインパクトすれば、方向性も飛距離も出せるということなのです!
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